― 走れなかったあの日から、走れる身体へ ―
こんにちは、Millennia PilatesのAsukaです。
今日は、産後4ヶ月のママのお話をもとに、
産後の身体の変化と、ピラティスとの相性についてお伝えします。
起き上がるのがつらい朝
その方が最初に話してくれたのは、
「朝、起き上がるのがつらいんです」という言葉でした。
出産から4ヶ月。
赤ちゃんのお世話は昼も夜も続き、睡眠は細切れ。
抱っこや授乳で前かがみの姿勢が多く、身体は常に休まる間がありませんでした。
特に感じていたのは、起き上がるときの腰の重さと、
身体が一つの塊のように動かない感覚。
「疲れているだけかな」と思いながら、なんとなくやり過ごしていたそうです。
走れなかったことが、一番のショック
その方は、もともとランニングが趣味でした。
久しぶりに外に出て、信号が変わりそうになった瞬間、
反射的に「走ろう」と思ったそうです。
でも、走れなかった。
脚が出ない。身体が反応しない。
「え?」と一瞬止まり、それがとてもショックだったと話してくれました。
体力が落ちたというより、身体の使い方が分からなくなっている感覚。
ここに、産後の身体の変化がはっきり表れていました。
産後の身体で起きていること
産後の身体は、見た目以上に大きく変化しています。
- 肋骨が開いたまま戻っていない
- 股関節がうまく使えない状態
- インナーマッスルが働きにくくなっている
この状態では、表面の筋肉(アウターマッスル)ばかりが頑張り、
身体の中心で支える力が働きません。
その結果、走ろうとしても身体が反応しない。起き上がるのがつらい。すぐに疲れてしまう。
これは、怠けているわけでも、筋力が足りないわけでもありません。
インナーマッスルが使えない状態だった、ということです。
肋骨が開いていると、なぜつらくなるのか
産後の身体でよく見られるのが、肋骨が外に開いたままの状態です。
肋骨が開いていると、
- 呼吸が胸や肩だけに入りやすくなる
- 息を吸っても吐いても深さが出ない
- お腹の内側に圧(腹圧)がかかりにくくなる
ということが起こります。
本来、呼吸と連動して働くはずのインナーマッスル
(骨盤底筋・横隔膜・腹横筋・多裂筋)が、うまく連動できなくなってしまうのです。
腹圧が入らない状態では、身体の中心で支える力が働かず、
腰や背中、脚が代わりに頑張ることになります。
これが「起き上がるのがつらい」「走ろうとしても身体が反応しない」感覚につながっていきます。
まず整えたのは「肋骨」
この方のピラティスで、最初にアプローチしたのは肋骨でした。
- 呼吸で肋骨を内側に戻す
- 背中にも空気を通す
- 胸とお腹のつながりを感じる
とても地味な動きばかりです。
でも、肋骨が整い始めると、
- 呼吸が自然に深く入る
- 横隔膜が動きやすくなる
- インナーマッスルが働き始める
少しずつ、身体の中心で支えられる感覚が戻ってきました。
次に整えたのは「股関節」
肋骨とインナーマッスルが働き始めたところで、
次にアプローチしたのが股関節です。
産後は、股関節を「動かす」感覚が薄れ、
腰や太もも前ばかりで動いてしまいがちです。
ピラティスでは、
- 股関節から脚が動く感覚
- 体幹と脚のつながり
- 動いても中心に戻れること
を丁寧に確認していきました。
股関節が使えるようになると、脚が自然に前へ出るようになり、
走る・歩くといった動きが無理なくつながっていきます。
3ヶ月後の変化
この方は、週1回・3ヶ月ピラティスを続けました。
大きく鍛えたわけではありません。
でも、
- 起き上がるのが楽になった
- 身体の周りがスッキリしてきた
- 疲れにくくなった
そして何より、自然に走れる身体に戻っていたのです。
「気づいたら走れていました」そう話してくれたのが、とても印象的でした。
動かせば、楽になると分かってきた
ピラティスを続ける中で、「動かすと楽になる」という感覚も少しずつ分かってきました。
以前なら「今日は無理をしないでおこう」と動かさずに過ごしていた日でも、
今は「少し動いてみよう」と思える。
呼吸を整え、肋骨と股関節をゆっくり動かすことで、身体がほどけ、重さや不調が軽くなる。
この感覚が分かることで、無理なく続けられる習慣になっていきました。
ピラティスが産後ママに合う理由
- 今の身体から無理なく始められる
- 整えながら動ける
- インナーマッスルと股関節をつなげて使える
「元に戻す」より、使える身体に整えていく。
それがピラティスの強みです。
まとめ
産後の身体は、見た目以上に繊細で、そして正直です。
「前はできていたのに」そう感じたときこそ、身体からのサインかもしれません。
焦らなくて大丈夫。正しい順番で整えれば、身体はちゃんと応えてくれます。
産後ママが、また自分の身体を信頼できるように。
そのサポートを、ピラティスを通して続けていけたらと思っています。
